音楽は一生の友、いつまでも音楽と過ごすことを目指す副業トランぺッターのブログ。

中古トランペットや金管楽器を購入する時に注意すべきこと

悩んでいる人

中古のトランペットや金管楽器が欲しいけど、実際に楽器を見る時にどこを見れば問題ない楽器だって分かるの?中古楽器の購入で失敗したくないなあ。

 

こんな方にオススメの記事です。

 

はじめに

こんにちは、Hikaruです。

前回中古楽器のメリットとデメリットについて解説をしました。

中古楽器は安く手に入ることと、ある程度使い込まれた楽器であれば新品の楽器に比べて短時間でプレイヤーに馴染みやすいのが利点として挙げられます。

しかし大きなデメリットとして、購入する側がちゃんと楽器の状態を判断できないと、明らかに状態に見合わない高額な中古楽器を買わされてしまったり、すぐに演奏ができると思って買ったは良いものの、故障があってまずは修理で一ヶ月お預け、なんてことも有り得ます。

今回はトランペットの中古品を購入する際に注意して見るべきポイントとその理由について解説していきます。

他の金管楽器にも応用できることなので、読んで頂けると中古楽器を購入するとなった場合に失敗する可能性が少なくなり、より自分の希望の楽器を手に入れることができるようになります。

各可動部がちゃんと動くこと

トランペットにはスライドやピストンなど、多くの可動パーツがあります。

これらは基本的にスムーズに動くことがベターなので、動きが悪いとか引っ掛かりがあるとか、不具合があるような楽器は避けた方が良いでしょう。

各可動パーツについて、どのような状態がベストかを解説していきます。

ピストン・ロータリーバルブ

金管楽器において音を変える手助けをしてくれるバルブは、楽器の心臓部です。ここに異常がある楽器はまず購入するのは避けましょう。

判断の仕方ですが、一番手っ取り早いのは楽器を手に取ってピストンを押してみたり、ロータリーレバーを動かしてみることです。この時に異音がしたり、動きが明らかに悪かったり、押したピストンやレバーが戻ってこないなどがあれば何かしらの不具合があります。

自分で調整できる人や調整にお金を惜しまない人であれば気にしなくても良いかもしれませんが、初心者で初めて購入する楽器ということであれば避けた方が無難でしょう。

またピストンについては、ピストンとケーシングの隙間が開きすぎている楽器(=使用期間が長すぎるもの)についても避けましょう。

これの判断方法はピストンを出して目視の確認になります。通常の楽器よりも隙間が見て分かるほど広いものは、バルブオイルを注してもすぐに流れていってしまい、音もあまり良くない傾向があります。

ピストンは新品に交換する以外、削れてしまったら元に戻す方法はないので、注意しましょう。

各種抜き差し管・スライド

ピッチ調整のために使われる各ピストンから伸びている抜き差し管と、メインチューニングスライドです。

これらは基本的にグリスまたはオイルを付けて使用し、動かす回数が多ければ多いほど削れていきます。

管が削れた結果、動きが緩くなってしまうと楽器を下に向けただけで勝手に抜け落ちてしまうケースがあります。また動きが緩すぎると、楽器の気密(※)が悪くなり、吹奏感に影響が出ます。この場合リペアにて抜き差し管の調整をしてもらう必要があります。

なので抜き差し管が長年の使用により削れ過ぎていないこと、またはしっかりと調整されて気密が確保されていることをしっかりと確認しましょう。

確認方法としては、バルブと同様に楽器を手に取って動かしてみるのが一番分かりやすいです。

MEMO

気密:金管楽器の内部の密閉具合のこと。管と管の隙間や、ピストンケーシングの隙間が狭いと気密が保たれている状態で、空気漏れなどがない良い状態です

メッキ・ラッカーの状態

大半の楽器は銀メッキやラッカーなどで塗装がされています。塗装は楽器を酸化から守るためにされるものなので、この塗装が剥がれていると空気にさらされている状態になりますので、当然酸化が進みます。

ただし酸化は必ずしも悪いことではなく、実際にローブラス(塗装なし)の楽器も出回っており、ヴィンテージ感を出すためや音色に変化を出すためにあえて塗装をしない楽器も存在します。このタイプの楽器は表面へ酸化被膜と呼ばれる加工がされるので、この加工の維持が大変です。

メッキやラッカーが剥がれている状態は、見た目への影響が一番大きいです。ラッカーは塗装が剥がれやすいので、まばらに剥がれている状態の楽器を見ると「使い込まれてるんだな」と感じますよね。

銀メッキの黒ずみは購入後であっても自分で落とすことが可能なのと、場合によっては購入時に店舗の方が綺麗にしてくれる場合があります。

管の歪みや曲がり、へこみ

金管楽器は円形のパイプでできているので、これに歪みや曲がりがないかをチェックする必要があります。

例えば抜き差し管を抜いてみて、一番薄くなっている部分が凹んでいたり歪んでいると、管が突然動かなくなってしまったり、逆に脱落してしまったりします。音にも悪影響なので、管が綺麗な円形になっているかは確認しましょう。

他にはマウスパイプやベルなど、音色を作る上で大事なパーツについては曲がっていたり、歪んでいないか必ずチェックしましょう。購入後に不具合があることが見つかると、調整するのに数万円かかってしまいます。

またどのパーツもへこみがない、もしくはあってもごく小さいものであることを確認しましょう。

消耗品が交換されているか

フェルトやコルクなどの消耗品はピストンやロータリーの操作、ウォーターキーの正常な動作に必要なものです。

これらは決して高いものではありませんが、コルクの交換などは素人だと実施が難しいので、購入するタイミングで新品のものに交換してあることが望ましいです。

ネットで購入する場合はどうすればいいの?

ここまで書いてきた内容は、店舗で中古楽器を実際に見たり触ったりすることができることを前提にしたものです。

最近はネットオークションやフリマアプリ等で楽器の売買が行われており、比較的購入するための敷居が下がっているような印象を受けます。そのため商品ページに載っている画像や、出品者の説明文から楽器の状態を把握する必要があります。

基本的に確認する内容は今までに書いてきた内容と全く同じです。

ですが出品者によっては画像が小さかったり、確認したい部分の画像を載せてくれていなかったりするケースも多々あります。その場合には出品者へ何かしらの形(メールやコメント機能など)で連絡をして、状態の確認や追加の画像掲載のお願いをしましょう。

これを渋るようであれば、ちょっと怪しいです。致命的な欠陥や故障を隠して販売している可能性がありますので注意しましょう。

基本的に大型店舗のネット通販サイトの中古品であれば、消耗品の交換や大まかな調整までしてあると思いますので、購入するにあたって大きな問題はありません。気になるようでしたら、どのような調整を実施しているのか確認しておくとベストです。

まとめ

中古の金管楽器を購入する際の注意点
  • ピストンやロータリーバルブが正常に動くか
  • 抜き差し管やスライドが正常に動作し、気密が保たれているか
  • メッキやラッカーの状態はどうか
  • 管の歪みや曲がり、へこみがないか
  • 消耗品が交換されているか

店舗であってもネットであっても、基本的に上記のことが確認できていれば酷い状態の楽器を購入してしまうリスクはぐんと減ります。後はその楽器が自分に合うか合わないか、という好みのレベルになってきます。

ぜひ中古楽器を購入する時に、本記事の内容を参考にしてみてください!

今回はここまで、それではまた!

関連記事

中古楽器のメリットとデメリットについてまとめた記事です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Twitter
SHARE