悩んでいる人
こんな方にオススメの記事です。
この記事のもくじ
はじめに
こんにちは、Hikaruです。
皆さんが楽器を購入される場合、色々な面を考慮して最終的に楽器を購入することになるかと思います。例えば値段、吹きやすさ、状態などですね。
楽器はグレードが高いものになると10万円程度ではきかなくなってくるので、社会人である程度まとまったお金が入ってくる方ならともかく、学生の方が購入するにはハードルが高いですよね。
更に輸入の際に関税がかかっているメーカーや、そもそもの値段が高い楽器だと50万円をオーバーしてくることも珍しくなく、ここまでくると社会人であっても苦しくなってきます。
そんな時に私たちは、楽器購入においてある選択肢を採ることができます。
それは中古楽器の購入です。
今回は中古楽器の購入におけるメリットとデメリット、購入する際に注意すべき点について解説していきます。
中古楽器を購入するメリット
中古楽器は誰かが新品で購入してから使用したものが、何かしらの形で市場に流れてきた楽器になります。
当たり前のことかもしれませんが、新品の楽器とは全く異なる状態である可能性が高いので、中古楽器を購入する際にはその違いを考慮していく必要があります。
ここでは中古楽器のメリットについて、以下3点ほど挙げて解説します。
- 値段が安い
- 完全な新品に比べて吹きやすい楽器が手に入る
- ヴィンテージの楽器が手に入る
①値段が安い
楽器に限らず、中古の商品は新品に比べて値段が安くなります。
楽器もその例に漏れず、楽器の状態によりますが2割~6割程度値段が安くなっている印象です。
- 新品に近い状態:3割~4割引き
- ある程度使い込んだ楽器:4~5割引き
- かなり使い込んだ楽器:5~6割引き
※上記はあくまで傾向なので、参考として捉えて頂けると幸いです。
また現行で販売されているモデルの楽器ほど下がりにくく、既に販売停止となっている1世代前のモデルなどは値段が下がりやすい傾向にあります。
つまり需要がある楽器ほど中古であっても高値で、需要が少ない楽器は安値になるということですね。
②完全な新品に比べ吹きやすい楽器が手に入る
楽器は完全な新品の状態だと、パーツ同士が上手く馴染んでいないことがあり、これが原因でポテンシャルを発揮できない場合があります。
例えばチューニングスライドが完全に馴染んでいないので削りカスが出たり、そもそもスライドが馴染んでいないので少し硬かったりすることがあります。
中古楽器だとある程度使い込まれていることが多いので、上記のようなパーツ同士のすり合わせがきちんとされているので、新品に比べて吹きやすいケースがあります。
つまり新品の楽器を購入した際に必要となる楽器が馴染むまでの時間を、中古楽器であれば短縮できるというメリットがあります。
ただし新品の楽器であってもしっかり調整してくれている楽器店も多くありますので、必ずしも新品が吹きにくいなどということは決してありません。
③ヴィンテージの楽器が手に入る
これは初心者の方やこれから楽器を始める方にはあまり縁がない話かもしれませんが、楽器には既に生産停止となっているモデルや、同じモデルであっても現在と過去でパーツの形や細かい仕様が異なっているケースがよくあります。
そのような楽器を入手するには、中古市場からサルベージする必要があります。
有名どころだとヤマハのXenoシリーズがあります。Xenoシリーズは現在第4世代として販売されており、それ以前の世代は既に生産停止となっています。
こちらは比較的入手がしやすい楽器かつ、値段が安い場合が多いので、お財布へのダメージを少なくしつつハイグレードな楽器を購入することができます。
ただしメーカーやモデルによってはプレミアが付いている場合もあり、そのような楽器は高い値段で取引されますので、必ずしもヴィンテージが安い楽器というわけではないので注意が必要です。
特に初心者の方は、現在のメーカーの品番にないヴィンテージ楽器を購入するのは避けた方が良いでしょう。
中古楽器のデメリット
中古楽器には上記のようなメリットがありますが、当然デメリットも存在します。
特に楽器の状態に注意をする必要があり、中古楽器を購入して「失敗した!」なんてことにならないよう知識をつけていきましょう。
- 状態の悪い楽器を購入してしまう可能性がある
- 適正な値段ではない楽器を購入してしまう可能性がある
①状態の悪い楽器を購入してしまう可能性がある
値段が安い中古楽器は新品とは異なる状態のもの、時にはかなり使い込まれたものが市場に流れていることがあります。
例えばメッキやラッカーが剥がれているなど、見た目で分かりやすいものであれば判断がしやすいので良いですが、抜き差し管や楽器内部の状態は見ただけでは判断がしにくいです。
実際に店舗で手に取って確かめる機会があれば良いですが、ネットオークションやフリーマーケットサイトで購入する場合にはこれらの状態を判断することはほぼ不可能です。
出品者が楽器の知識があり、実際に調整等をしてくれていればほぼ問題はありませんが、素人の方や楽器所有者のご家族が出品している場合だと、状態が全く分からないまま出品されているケースが多くあります。
なので初めて楽器を購入する方で中古品を検討している方は、なるべく店舗で購入することをオススメします。もしネットで購入する場合には、しつこいぐらい楽器の状態を出品者に確認するのがベストです。
もし出品者に知識がなく、明確な回答がなければその楽器を購入するのは避けた方が良いでしょう。
店舗で購入するにせよネットで購入するにせよ、以下の点を中心に確認していくと、より良い中古楽器を手に入れることができるでしょう。
- 抜き差し管、ピストン、ロータリー等がちゃんと動くこと
- 消耗品が交換されていること
- 音出しチェックがされていること
- 重大な塗装の剥がれがないこと(見た目を気にしないならばスルーでOKです)
- 大きなへこみがないこと
- 管やパイプに歪みがないこと
②適正な値段ではない楽器を購入してしまう可能性がある
中古楽器はメリットの部分でも書いたように新品よりも値段が下がっている商品がほとんどです。
しかし明らかにその状態に見合っていない値段で販売されているケースが少なからずあり、場合によっては適正な価格より高い値段で購入させられてしまい、結果的に購入者側が損をしてしまうなんてことがあります。
上でも書きましたが、中古楽器は状態によっておおよそ以下のような値段が付く傾向があります。
- 新品に近い状態:3割~4割引き
- ある程度使い込んだ楽器:4~5割引き
- かなり使い込んだ楽器:5~6割引き
例えば新品で定価30万円の楽器が、中古市場で販売されていたとします。
その楽器がかなり使い込まれているとすれば、大体5割~6割程度の値引き、つまり12万~15万程度の価格で販売されるのが適正価格になります。
店舗で販売されている楽器は全体調整がされている場合があるので、多少値段が上乗せされることを考慮し、最終的には4割~5割程度になるでしょうか。値段で言えば15~18万円くらいです。
このような楽器を例えば20万円を超える値段で販売している店舗、またはフリマサイトやネットオークションサイトの出品者がいるならば、少し注意した方が良いかもしれません。
20万円となると、もう少し新品の状態に近い楽器であることが価格帯的に望ましく、使い込まれた楽器にとって適正な価格ではない可能性があります。
中古楽器を購入する際にはその楽器の定価がいくらなのか、また実際にどの程度の価格で販売されているかを調べた上で、その楽器の状態から自分が適正だと思う価格を判断していく必要があります。
酷い場合だと状態が悪いのに「状態が良い」と偽って、不当に高額な値段で販売しているケースもあります。(主にネット販売)
このような場合は出品者へ楽器の状態についてしつこいくらいに問い合わせて、しっかりと情報を得るようにしましょう。出品者が情報を出し渋ってきたり、出品画像と回答が明らかに違う場合は購入しないようにしましょう。
まとめ
中古楽器は安く購入できる反面、購入者側が注意しなければならないことがいくつかあります。
中古市場には値段の傾向こそあれど定価が存在しないため、購入する側がOKと判断すればその値段が適正となってしまいます。
とても良いモデルなのに状態と値段が釣り合わないとなれば、購入するのは躊躇してしまいますし、だったら新品を購入した方が本当は良かったなんてことも有り得ます。
ですがこの記事で解説したことを考慮してもらえれば、良い楽器を安く手に入れる機会を増やすことができます。
私も中古楽器は何度か購入したことがありますが、状態と値段についてしっかりと吟味した結果、今まで中古楽器で失敗したことはないと自信を持って言い切れます。(もちろん後ほど好みが変わって手放した楽器もありますが)
ぜひ中古楽器を購入したいという方がいらっしゃれば、この記事を参考にしてもらえると嬉しいです。
今回はここまで、それではまた!
中古の金管楽器を購入する際に見るべきポイントについて解説した記事です。