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【2020年版】【動画あり】超個人的、バルブオイル使用感レビュー②

悩んでいる人

バルブオイルで音色が変わったり、吹奏感が変わるのは聞いたことがあるけれど、どんな風に変化するの?バルブオイルによってどんな違いがあるのか知りたい!

 

こんな方にオススメの記事です。

 

はじめに

こんにちは、Hikaruです。

前回、バルブオイル比較の記事に多くの方から反響を頂きました。

【2020年版】【動画あり】超個人的、バルブオイル使用感レビュー①

たかがバルブオイルされどバルブオイルということで、違いを感じられる方や、大した違いではないと感じる方もいらっしゃったり、

感じ方が千差万別であるのと同時にバルブオイルについて考える機会になった方もいらっしゃったようで、個人的には大変良い機会でした。

今回はその第二弾ということで、全部で8種類のオイルを紹介していきます。

前回に比べて個性の強いバルブオイルたちが揃っていると思いますので、ぜひバルブオイル選びの参考にして頂ければ嬉しいです。

今回もタイトルの通り「超個人的」な感想・レビューになりますので、非常に主観的な内容になりますので、ご承知おきください。

各バルブオイルの紹介

今回の比較のための条件

使用楽器:YTR-9335CH

主管グリス:トロンバ製

マウスピース:パーク ハグストロムモデル

条件:各オイルの使用前に古いオイルを落とし、ピストン・ケーシング・各抜き差し管を洗浄。

今回紹介するバルブオイル一覧
  1. ブルージュース
  2. アルキャス・ファストオイル
  3. バック
  4. バック・リンズオイル
  5. トロンバ・ファストオイル
  6. デニスウィック
  7. ホルトン
  8. BSCハイスピードバルブオイル

①ブルージュース

青いオイルが特徴のブルージュースです。PDQと並んで世界中のプレイヤーに愛されています。

石油由来のオイルかつ粘度が低いためピストンワークが大変良く、揮発を防ぐように成分が調整されているため、一度注油するとかなり長持ちします。その点ではPDQより優れています。

雑菌の繁殖を防ぐための処理と防サビ処理がされているため、楽器へのダメージがとても少ないオイルです。楽器を清潔に保ちたい方には特にオススメです。

雑味のない素直な音色と軽やかな吹奏感を持つためジャンルを問わず使用することが可能です。ジャズやスタジオミュージシャンであれば歯切れの良い音と少ない抵抗感による息抜けの良さを体感できます。

細やかなフレーズを軽やかに演奏できるポテンシャルを持つオイルのため、クラシックプレイヤーであっても問題なく使用できます。

防サビ効果を持つためビンテージの楽器に使用されることもあり、どの状態の楽器であっても使用できる汎用性の高さを持つオイルで、これからも長く使われていくでしょう。

 

②アルキャス ファストオイル

一時期販売終了が噂されてひと騒ぎが起きたアルキャスのバルブオイルです。(現在も普通に販売されています)

粘度が非常に軽いオイルで、不純物が少ない純石油系のオイルになります。

ケーシング内部にゴミが溜まりにくいため、リペアマンにも好んで使用されるオイルの一つです。名前のファスト(速い)の通り軽快なピストンワークで演奏していて気持ちの良い感覚です。

抵抗感はかなり少なく、息抜けが非常に良いです。音が広範囲に拡散していくように飛んでいくため、ホールでのビッグバンド演奏で音を張り上げる際に効果を発揮するかと思います。

息抜けの良さから音にスピード感が出るので、シルキーなどの息がしっかり流れていないと良い音が出ない楽器などにはうってつけのオイルです。

音色はやや明るく、ブルージュースよりは平面的なためクラシックで使用するにはやや物足りなさを感じるかもしれませんが、ブルージュース同様プレーンなオイルなので、楽器やマウスピースのセッティング次第ではどのようなジャンルにも対応できるでしょう。

 

③バック

言わずと知れたバックのバルブオイルで、数年前にキャップに誤飲防止用の赤いストッパーが取り付けられました。

粘度は中間よりやや重く、ヤマハのレギュラーと比較してもやや重い粘度を持つ印象です。

オイル自体がバックナイズされた厚みと輝かしい音色を持っており、このオイルを使うとどんな楽器もバックらしい音色に変えることができます。吹奏楽からオーケストラまで幅広く対応可能なオイルです。

抵抗感がしっかりと作られるため息を吹き込んだ時にドスが利きます。迫力のある音で演奏したいタイミングがある曲で真価を発揮するオイルだと感じています。

抵抗が比較的強いオイルなので、楽器に寄りかかりながら演奏する感覚を養う効果が期待できるため、息をある程度楽器に流すことができている初心者にもオススメです。

 

④バック・リンズオイル

バック社がトランペット奏者のリン・ニコルソン氏と共同で開発したバルブオイルになります。

リン・ニコルソン氏はメイナード・ファーガソンバンドなどで活躍したプレイヤーで、ジャズやスタジオミュージシャンとして現在も精力的に活動しています。

いわゆるスクリームというスタイルで演奏することが多いニコルソン氏、そんな彼のためのオイルは通常のバックのオイルとは一線を画すものになっています。

粘度は軽く、軽快なピストンワークです。ギラギラと銀色に輝くような音色が特徴的で、常に浅いマウスピースで演奏しているような感覚になります。PDQやブルージュースにこの音は出せません。

まさしくレーザー光線のような音色を手にしたい方にはうってつけのオイルです。こちらは完全にジャズやスタジオミュージシャン向けとなります。

 

⑤トロンバ ファストオイル

T2と同じメーカーから出ているトロンバのファストオイルです。比較的最近発売されたオイルとなります。

T2の粘度が重めだったのに対し、ファストオイルはかなり軽めの粘度となっています。アルキャスよりは少し重い程度でしょうか。

軽いオイルには珍しくクラシカルな音色を持つオイルで、丸く柔らかい音色が特徴的です。抵抗感が軽い楽器は大体ギラギラした明るい音色になる傾向があるので、吹いてみると不思議な感覚です。

T2だと音が詰まり過ぎて、やや重たいなと感じる方には差別化としてこちらのオイルを試してみると、はっきりと違いが感じられます。

特徴的な臭いやゴミの溜まりやすさはT2と同様なので、苦手な方はご注意ください。

 

⑥デニスウィック

ミュートやコルネットマウスピースで有名なデニスウィックのバルブオイルです。

見て頂くと分かりますが、他のオイルが透明なものが多いのに対し、デニスウィックのものはやや濁りがある見た目をしています。

成分の中にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が含まれており、これはいわゆる「テフロン」と呼ばれるものです。テフロンは化学的に安定した成分で、耐熱性に優れていることからフライパンのコーティングなどにも使用されています。

そのため夏の野外での演奏でもオイルが揮発することなく、ピストンの引っ掛かりに悩まされることはありません。

このテフロンのおかげで滑らかなピストンワークを実現しており、他のオイルが「パチパチ、カチカチ」とはまる感触なのに対しデニスウィックは「スルスル」といった感触です。この加工のためオイルが非常に長持ちします。

ダークな音色を持ち、バックのオイルとやや似ていますが、こちらの方がより圧力のかかったような身の詰まった音がします。またバックが拡散するタイプに対し、デニスウィックは指向性があり音が一定の推進直を保ったまま止まらない印象です。

好みやシチュエーションに合わせて使い分けると良いでしょう。

 

⑦ホルトン

ホルトンは1898年に誕生した老舗の金管楽器メーカーです。

かの有名なメイナード・ファーガソンもホルトンのトランペットを使っており、かなりの暴れ馬として有名です。

粘度は中間くらいなので落ち着いた音色を想像するかもしれませんが、吹いてみるとなかなか迫力のある音がします。リンズオイルと通常バックの中間くらいの明るさの音色を持つオイルで、音には張りがあります。

個人的にファーガソンみたいだなと感じましたが、実際にファーガソンがこのオイルを使用していたかは定かではありません。メーカーが同じだと音の方向性が似るのかもしれませんね。

響きが少なくややデッドなので、レコーディングやオンマイクでの演奏に向くオイルでしょう。

ちなみにジャズ向きのマウスピースで吹き込んであげるとレーザービームのような音がするので、興味がある方はぜひ試してみてください。

昔は臭いがかなりあったようですが、近年になり精製技術が上がったためか、多少は軽減されたようです。

 

⑧BSC ハイスピードバルブオイル

ルクセンブルクにて日本人のマイスターが展開するBSC(ブラスサウンドクリエーソン)製のバルブオイルです。

今回紹介したバルブオイルの中では恐らく最も粘度が軽いオイルで、ハイスピードの名に違わぬ軽快なピストンワークを実現できます。

息を少し入れただけで音が鳴るだけの反応の良さと、抵抗感の少なさから息抜けが良いため、軽く演奏したい方には大変オススメのオイルです。

明るすぎず暗すぎず、バランスの取れた音色なので楽器やマウスピースのセッティングで大きく変わるバルブオイルの一つでしょう。

 

まとめ

前回同様、バルブオイルについて各オイルのレビューと実際の演奏を比較で載せさせてもらいました。

今回は前回のような同じメーカー内の別製品の比較ではなく、全く違うメーカーの全く違うオイル同士での比較ということでかなり個性をはっきり感じられたのではないかなと思います。

私は実際に吹いている側なのではっきりと違いを感じることができますが、映像と音声だけではなかなか違いが分からなかったり、違いが分かっても感じ方が私と違うという方もいらっしゃるかと思います。

またバルブオイルは楽器との相性もあるため、一概に「このオイルを使えば必ずこのような効果が得られる」とはならないのが難しいところです。もちろん傾向はありますが。

多くのメーカーを吹き比べてみると、それぞれのメーカーが色んな思いを持って製品開発に取り組んでいるのを文字通り肌で感じられます。

例えばバックのオイルはバックの楽器に合うように、またバックの音色を軸にしてオイルを開発しているのが分かりますし、

ブルージュースのように楽器を清潔に保ちつつより高い音響効果を狙って開発されるなど、メーカーごとにコンセプトがはっきりしています。

もしかしたら今まで他のバルブオイルを試す機会が無かったという方がいらっしゃるかもしれません。

この記事を見て「もしかしたら違いがあるのかも……」と少しでも感じられたら、今まで使っていたものからいきなり変えるのは勇気がいることだとは思いますが、ぜひ実際に違うものを試してみてください。

今回紹介できなかったオイルについては今後試していくつもりなので、この記事が面白いなと思われた方は、ぜひ楽しみにして頂けると嬉しいです。

今回はここまで、それではまた!

関連記事

前回のバルブオイルの比較記事です、こちらもぜひご覧ください!

【2020年版】【動画あり】超個人的、バルブオイル使用感レビュー①

バルブオイルの比較記事第三弾です。

【2020年版】【動画あり】超個人的、バルブオイル使用感レビュー③

バルブオイルの比較記事第四弾です。

【2020年版】【動画あり】超個人的、バルブオイル使用感レビュー④

バルブオイルの比較記事第五弾、モンスターシリーズの比較です。

【monster】【動画あり】超個人的、バルブオイル使用感レビュー⑤

スライドグリスの比較もしています。

【2021年版】【動画あり】超個人的、スライドグリス使用感レビュー

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